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隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS 紹介・感想

個人的評価: ★★☆ :忘れたころに観たい


『隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS』は、2008年に公開された松本潤主演の、アクション・アドベンチャー・時代劇です。
黒澤明監督の名作『隠し砦の三悪人』(1958年)をリメイクした作品です。

戦国時代、隣国・山名家の侵攻により滅亡した秋月家の生き残りたちが、再興を賭けて決死の脱出を図る物語です。

  • 制作年 :2008年
  • 時間  :118 分
  • ジャンル:アクション / アドベンチャー / 時代劇

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あらすじ、 ストーリー、 解説

時は戦国。隣接する三つの国、早川、秋月、山名が覇権を争っていた。ある時、強大な軍事力を持つ山名が秋月へ侵攻し、秋月城は陥落する。しかし、秋月の生き残りである雪姫と、莫大な軍資金である黄金「百貫」は忽然と姿を消した。
一方、山名の強制労働から逃げ出した金掘り師の武蔵(たけぞう)と木こりの新八は、偶然にも秋月の隠し財宝である金の延べ棒を見つける。そこに現れたのは、秋月の伝説的な将軍・真壁六郎太であった。
六郎太は、正体を隠した雪姫を連れ、黄金を携えて同盟国である早川への脱出を試みていた。武蔵と新八は、黄金の分け前に目がくらみ、この危険な脱出劇に協力することになる。
一行が目指すのは、敵陣である山名をあえて横断し、早川へと抜ける「逆転のルート」だ。背後には、六郎太の宿敵である山名の冷酷無比な敵将・鷹山刑部の追っ手が迫る。
己の欲望のために動く武蔵、亡国の姫としての覚悟を問われる雪姫、そして忠義に生きる六郎太。それぞれの思惑が交錯する中、絶体絶命の逃亡劇が幕を開ける。

どんな方におすすめ?

お勧めできる方

  • どんな映画でも、自分で観て確かめたい方
  • 松本潤・長澤まさみ・阿部寛のファンの方

お勧めできない方

  • 黒澤明監督のオリジナル版のファン
  • 本格的な歴史時代劇を求めている方

スタッフ / キャスト(登場人物)

スタッフ

  • 監督:樋口真嗣
  • 脚本:中島かずき / 菊島隆三 / 小国英雄 / 橋本忍 / 黒澤明
  • 音楽:佐藤直紀

主要キャスト

  • 松本潤
    武蔵(たけぞう)役
  • 長澤まさみ
    雪姫 役
  • 阿部寛
    真壁六郎太 役
  • 宮川大輔
    新八 役
  • 椎名桔平
    鷹山刑部 役

個人的な感想 評価

私は黒澤明監督によるオリジナル版を観たことがありません。なので、純粋にこの映画を観た感想です。 率直な感想としては、特に大きな特徴や見どころが見当たらない、非常に平凡な映画だと感じました。物語の筋書きも、敵国を通り抜けて友好国の早川領へ逃げ延びるという、シンプルな脱出劇にとどまっています。

一番の違和感はタイトルでした。「三悪人」と銘打たれているため、悪党たちが何かを成し遂げる物語なのだろうと期待していましたが、本作の登場人物たちは決して「悪人」ではありません。そのため、期待していた内容とは異なり、拍子抜けしてしまいました。

この違和感の正体を探るべく、オリジナル版について調べてみたところ、以下のような大きな違いがあることが分かりました。

  • 登場人物の造形: オリジナル版は百姓二人組で、徹底して「欲深く、卑屈で、自分勝手な小悪党」として描かれているようです。隙あらば黄金を盗んで逃げようとし、互いに裏切り、罵り合う。姫に対しても忠誠心など皆無で、終始「金」のことしか考えていないキャラクターだったようです。
  • 真壁六郎太の人物像: 阿部寛さんが演じた役どころも、オリジナルでは目的完遂のためなら非情な判断も辞さない「恐ろしい男」として描かれていたそうです。
  • 雪姫のキャラクター: 本作の雪姫に比べ、オリジナルは非常に勝気で、六郎太に対しても一歩も引かない強烈な意志を持っていたようです。
  • ロマンスの有無: 本作にある武蔵と雪姫のロマンスも、オリジナルには存在しなかったとのことです。

こうして比較してみると、オリジナル版は登場人物一人ひとりの個性が尖り、際立っていたのに対し、本作は全体的に表現がマイルドに修正されていると感じました。その結果、「悪人とは一体何なのか?」と疑問を抱くような、タイトルのイメージから乖離した作品になってしまった印象です。

また、物語の結末では、軍資金を持って早川領へ逃げた領民たちが姫を待ち望んでいたかのように描かれています。しかし、劇中では姫がそれほど人望の厚い人物であるようには見えなかったため、この幕切れにも違和感を覚えました。

松本潤さんが主演を務めた影響もあるのかもしれませんが、主人公がヒーロー的な立ち位置になったことで、結果として特徴のない残念なリメイク作品になってしまったように思えます。

とはいえ、これといって致命的に悪い部分があるわけでもありません。もし物語の記憶を完全に失うことがあれば、またふとこの映画を観てしまうこともあるかもしれません。

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